コンサートレビュー

演奏会レビュー

※北日本新聞文化欄クロスレビューに掲載されました

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丸山美由紀ピアノサロンコンサートVol.4

2014年6月8日、アートサロンコスモ(富山市千石町)
アートサロンコスモ主催、北日本新聞社・富山県芸術文化協会後援

難曲に挑み聴衆魅了

公演は梅雨の合間の爽やかな日曜日に行われた。コバルトブルーのドレス姿で登場した丸山美由紀は、気品ある姿の中に、凛とした芸術家のたたずまいと艶やかさを秘めていた。
ベートーベン後期の傑作であり、難曲であるピアノソナタ第29番「ハンマークラビーア」をプログラムのトップに据え、45分もの長時間、聴衆を魅了し続けたことは称賛に値する。めったに演奏されることのない大曲を、県内で聴けたことは幸せだった。
私はピアノについて専門的に批評する言葉を持ち合わせていないけれど、当日配られた彼女の楽曲解説を読むと、この難曲に挑む意気込みを強く感じた。ホールのピアノ「ベヒシュタイン」もその情熱に誘われるように、彼女の意思に芳醇な音色で応えていた。
挑戦する勇気を持ち続けるのは並大抵なことではないが、その姿勢を抱き続けて欲しい。ソロコンサートに加え、最近はオペラ活動にも積極的に参加するなど、彼女の音楽の幅が広がることは、富山の音楽界にとっても貴重な財産である。
後半は聞き慣れた名曲に加え、無駄のないトークが披露された。演奏と同様に節度を保ちながら、こまやかであふれんばかりの彼女の人間性がサロンを包み、聴衆を癒してくれた。今後の活動にも期待したい。
(安念千重子・声楽家、県オペラ協会会長)

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丸山美由紀ピアノリサイタル

2007年7月29日、北日本新聞社ホール
アトリエフラウ主催、北日本新聞社後援

細部に気持ち行き届く

富山シティフィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会(6月16日)で共演した丸山さんだが、リサイタルは初めて聴いた。愛好者にとっては比較的なじみ深い曲ばかりだったが、ベートーベン、ショパン、ブラームスら五人の作曲家の独自性をしっかり引き出していた。作曲家の紹介や作曲の経緯、そして演奏上の狙いなど、トークを交えての演奏会でありながら、初心者向けの解説型に終わっていないところに好感を持った。
本人が当日話していたように、特にブラームスに対する思いは深く、小品ながらも細部にまで気持ちの行き届いた演奏だったと思う。確実なテクニックに支えられた豊かな表現力と、感情のまま惰性に落ち込まない清潔感があった。おそらく、ピアノ曲の練習だけにとどまらない、アンサンブルの経験の豊富さが生み出したものではないだろうか。今後の活動に大きな期待が持てる演奏者だと思った。
(県オーケストラ連盟理事長・土井浩氏)

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丸山美由紀ピアノリサイタル

2003年6月13日、富山県高岡文化ホール
富山県、県高岡文化ホール主催、
北日本新聞社共催

温かくて素朴な音色

高校を出てすぐウィーン国立音楽大学に留学した丸山美由紀は、ピアノだけではなく多くの音楽理論までも慣れないドイツ語で学び始めた。そんな留学によって自然にウィーンに触れ、呼吸してきたことを感じさせた演奏会であった。
留学中も郷里、大山町に戻っては、誰にでもなじみやすい演奏会を続けてきた彼女のこの日のプログラムは、近現代を織り交ぜ自分を主張しようとするインパクトの強いものではなく、ウィーンにゆかりのオーソドックスな大家たちを選んだ。
モーツアルトの幻想曲のはったりのない自然な響きが場内に響き、続くワルトシュタインもある意味決して肩ひじを張らない演奏だった。力強いベートーベンを期待する向きには物足りなさを感じたかもしれないが、宮廷でのサロンコンサートを彷彿させる雰囲気を醸し出していた。
後半のブラームスが彼女のこの日のメッセージだったのかもしれない。国際音楽コンクールでの公式伴奏者としての経験などを反映してであろうか、構成の安定感とともに音の作り方にしても、温かさ、素朴さを感じさせた。今後とも個性ある演奏に期待したい。
(洗足学園音楽大学教授・加藤徹氏)

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学校訪問コンサート
~これまでに寄せられた感想より抜粋~ 

・うっとりしながらあっという間の素敵な時間でした。温かさと情熱と努力の先生のお人柄が楽しいトークからも感じられ、ますます魅力にひきこまれました。(小学校教諭)

・いえにかえってもみゆきせんせいのきょくがあたまにずうっとながれていました。(小1)

・きょくをきいていると、音楽がもっとすきになりました。わたしもピアノをひいてみたいな。(小2)

・音が小さくなったり大きくなったりして、はく力がありました。丸山先生のようにきれいな音が出せるようになりたいです。(小3)

・給食の時間にきいたことがある曲でした。とっても楽しかった。(小5)

・ノクターンがやさしくてとてもいい気持ちになれました。(小4)

・ふつうのコンサートに行ったら、見るのも遠いし、お金がかかりますが、ただで見れてとっても近いし、とっても音がきれいでした。とてもかんげきしました。(小4)

・すごい速さで指を動かしていました。指はすごくつかれるのだろうなあと思いました。(小5)

・ピアノコンサートに行ったことがないのですごく良かった。またききたい。(小5)

・CDでしかきいたことのない曲を間近できけてよかったです。(小6)

・英雄ポロネーズを近くで聞いて、体がふるえました。(小6)

・丸山先生は、オーストリアでさみしいときもドイツ語が分からないときも手がいたくなったときもあったけどがんばったそうです。ぼくも、そんながんばりやの心を見習いたいです。ぼくもひいてみたいです。(特別支援小4)

・わたしも丸山先生のようなピアニストになりたいと思うようになりました。(小5)

・知っている曲が4曲ありました。わたしが聞いたのは録音されたものだったので、丸山さんのえんそうはなぜかちがって、とてもなめらかできれいな音がしました。(小4)